ストーカー対策調査

皆さまは「ストーカー」に対して、どのような印象を持っていますでしょうか。

もちろん犯罪行為であるという認識は持っているはずです。
では、「ストーカーの心理」についてはどれくらいの知識があるでしょうか。おそらくほとんどの方が認識していない状態で、「知る必要もない」と感じている方が多いでしょう。

しかし、これについて知っておくことで「この人ストーカーかも?」という危険性を察知することができ、トラブルを未然に防ぐことができます。自分には関係がないと考えず、万が一の時に備えるために押さえておきましょう。

ストーカーとは

そもそもストーカーとは、一般的に「特定の人物に対してしつこく追跡したり、付きまとったりする人物」のことを言います。

そして皆さまの認識にある「犯罪」になるための基準は、ストーカー規制法(ストーカー行為等の規制等に関する法律)に記載されています。その内容は「つきまとい等」と「ストーカー行為」の2つに分かれており、つきまとい等に関しては待ち伏せや押し掛け、面会や交際の要求、無言電話などが該当します。そしてストーカー行為に関しては、「つきまとい等」に該当する行為を継続的に、または反復的に行うことを言います。

また、上記の定義づけられた内容(ストーカー行為等の規制等に関する法律 第二条参照)ではないと本人が感じていても、相手が拒否反応を示している場合、ストーカーになってしまう可能性があります。「好意を抱く相手に対して熱烈なアプローチの結果、交際や結婚にまで至った」というケースはよく耳にする話ですが、ストーカーとの決定的な違いとして、やはり「相手が嫌がっていることはしない」、つまり「相手の感情を考えているか」になります。

多くのストーカーに見られる心理的特徴

ストーカーの心理に関する研究は、多くの専門家によって行われています。
中でも「ストーカー研究の第一人者」と呼ばれ、オーストラリアのモナシュ大学法精神医学教授、ヴィクトリア法精神医学研究所メディカル・ディレクターを務めるミューレン医師は、ストーカーの心理的特徴として「親密追求型」「無自覚型」「憎悪型」「拒絶型」という4つのタイプを挙げています。また、1人のストーカーが複数のタイプを併せ持っている可能性があるため、注意が必要です。

親密追求型

親密追求型とは、自分と相手が「相思相愛」であるという妄想をしている、または「相思相愛になりたい」という欲求が強いタイプのことを言います。そのためストーカーに対して、第三者から警告をしたり説得したりすることは難しいのです。むしろ「僕たち(私たち)は相思相愛なのに、なぜ引き離そうとするのか」と感情を逆なでしてしまう恐れがあります。

無自覚型

無自覚型は、自分の欲求を相手に押し付けるタイプのことを言います。特に「相手の立場に立って考えることが苦手」というところが特徴的です。こういった人の中には人格障がいなどの精神疾患を抱えている人も多く、「自分の行動が悪い」と全く感じていません。それどころか「相手は自分の欲求を受け入れ、それに応えるべきだ」と考えているため、相手が無反応であったり拒否反応を示したりすると、興奮状態に入って暴力や危険行為に発展してしまう恐れがあります。

憎悪型

憎悪型は、自らのストレスを発散させるためのストーカー行為のことを言います。先ほど記述した「親密追求型」とは逆に、相手の嫌がる姿を見たいことを理由に行います。

また、憎悪型は顔が知れている人に対して行うケースもありますが、全く面識がない人に対して行うケースが多いです。目的が目的であるため、被害者も加害者もお互いのことについて全く知らず、「自分よりも良い生活をしていたから」という理由でストーカー行為をしていたなど、被害者としては「全く身に覚えがない」という事例もあります。

拒絶型

拒絶型とは、1度相手から拒絶されたことを理由にストーカー行為をしているタイプを言います。つまり相手とは元恋人、元配偶者であったということです。本記事で紹介している4つのタイプの中で最も多いタイプになります。相手から別れ話をされたことに対して「信じられない」という感情を持ち、最初は何としてでもよりを戻そうとするのですが、次第に「復讐」へと変わっていきます。

また拒絶型は憎悪型とは違い、相手の顔や住所、生活状況についても知っているため、一度攻撃の姿勢に入ると非常に危険です。勤務先に執拗に連絡を入れて来る、家の前で待機されているなど、ダイレクトに生活に支障をきたす事例に陥りやすいです。

まとめ

今回は「犯罪心理から学ぶストーカーの心理」について解説いたしました。
ストーカーの心理についてミューレン医師は親密追求型、無自覚型、憎悪型、拒絶型の4つのタイプに分類し、これらは1人のストーカーが複数のタイプを併せ持つ可能性があることを示しています。

ストーカーの対処法としては「決して一人で解決しようとしないこと」が重要になります。他の人に話したくないことや知られたくないこともあるかと思いますが、ストーカー行為は時間が経てば経つほどエスカレートします。そのため「ストーカーかも?」と思った段階で警察や弁護士等にご相談ください。

私たちリッシン探偵事務所では、そのようなストーカー被害の依頼に関する実績が多数ございます。ご相談のみでも問題ございませんので、お気軽にお問い合わせください。